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築地とベートーヴェン第九 [雑感]

 早起きは三文の徳といいますが、午前3時半起床の今日は長い有意義な一日となりました。

 6月は夏至を迎える月なのですから日が長いのは当たり前なのに、この所寒い日が結構あったせいか頭の中はまだ夏になりきれず、4時過ぎがもうすっかり明るいことにまずびっくり。車を走らせ道路に早朝車の多いことに又びっくり。

 築地へ買い物は、たまに行きますが、今日は築地広報部にお願いしてのガイドツアーです。ガイドは仲卸「原由」社長の原さん。色々説明を受けながら市場の中を案内していただきました。
 築地の一日の取扱量はなんと2000t、約17億円にもなるそうです。産地と直接取引や地方国際空港からの直接輸出などが増え、入荷量は減る傾向だとか。それでもお魚の取り扱いは480種に及ぶといいますから、食べたこと無いお魚どころか見たこともないものがいっぱいあるのだろうとその数字に驚きました。
 市場の中はターレットという車がすごい勢いで荷物を載せ走り回っています。築地 010.jpg
先ず、活魚コーナーをご案内くださいました。目に飛び込んだのがナポレオンフィッシュ。

                 築地 002.jpg

べらの仲間でナポレオンの帽子をかぶったようなコブがあるので命名されたのだそうです。入荷は珍しく運が良いといわれました。 あなご、50センチもあるかと思われるタイ、1mのすずき、カレイの類やカワハギ、オコゼ、いさき等等、所狭しと水槽がおかれ、つぎつぎとせりにかけられていました。築地2.JPG

次に連れて行っていただいたのがマグロのせり場。外国人観光客にも大人気の場所です。冷凍マグロと近海で取れた生マグロの二箇所のせりを見学しました。今日は小さめだと仰いましたが、ゴロンとした丸々太ったマグロの大きさに私はびっくり。その並んだ様子は圧巻です。        

DSCF1535築地マグロ.JPG築地 005.jpg築地1.JPG築地 006.jpg

 3年前から仲卸も一般の人に商品を売ることが出来るように法律が改正されました。美味しいマグロが買いたいという私たちの願いを聞いてくださって、一流料亭や有名レストランなどに卸している「樋長」さんの社長飯田さんをご紹介頂き、それぞれに好みのものを選んでいただき大満足。威勢の良い声、きびきびと働く人々の動き、ターレットを運転するお兄さんの真剣な顔・・・・・そこにいるだけで元気をいっぱい頂きました。

 築地見学でびっくりしたことがもう一つあります。あの牛丼の吉野家。なんと発祥の地が築地なのですって。築地 011.jpg

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 午後うちに帰り、1キロ買ったマグロを夜のお刺身用、明日お昼のづけ用、明日お夕食のマグロステーキ用、と鼻歌交じりの上機嫌でそれぞれに下ごしらえして、サントリーホールに第九を聞きに出かけました。

 クウォーターズクラブチャリティコンサートという催事で、一流の音楽家の方々が、本物を聞く機会に恵まれない離島・過疎地のお年寄り、子供たちに本物の演奏をプレゼントするという活動をされているのです。コーラスに出演される方がチケットをプレゼントして下さり聞く機会に恵まれました。


 乾いた砂漠に水がしみ込むように  人々の心に真心が伝わるように  驕り高ぶらず自分に出来るチャリティを
                         続けられる限り


という素敵なことばがプログラムに印刷されていました。演目はモーツアルトのピアノ協奏曲とベートーヴェンの第九。指揮がサントリーホールデヴューという船橋洋介さん。体全体を動かす躍動感溢れる指揮で、音楽って耳で聞くだけではなく、目でも楽しみ 迫力ある音を肌で感じ、体全体で音を受け止めるものなのかしらと思う楽しいコンサートでした。特に合唱が素晴しく、ハーモニーの美しさに人間の声は楽器を越えると思いましたし、時には荘厳な雰囲気をかもし出し思わず涙が出そうになるくらい感激的でした。「喜びの歌」はまさに私に喜びを運んでくれました

帰宅して美味しいマグロのお食事を終えたのが11時。本当に長い一日でしたが 楽しくて嬉しい一日でもありました。
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アフリカン・フェア2008 [雑感]

先日、エジプト国立アスワン民俗芸能団の演奏があるので来ないかと誘われ、半蔵門にあるグランドアークホテルに出向きました。

ピラミッドの国エジプトはいつか行ってみたい国ではありますが、あまり知識は無く、エジプト料理とはどんなものかも分からないくらいでしたので、エジプト料理も出ます。の一言に飛びついたのでした。

タンパリンのリズムに乗って陽気にエジプトの方たちが踊っています。びっくりしたのはその声。女性の発する高い声が見事なパイブレーションにのって、まるで森の奥の鳥のさえずりのように、カナカナカンカナ・・・・と聞こえるのです。見せた下さった4つのおどりは結婚式の踊りでしたが、迫力満点でした。

そして、私のお目当てのエジプト料理ですが、肉団子やお野菜のライス詰め(美味しかったです)、モロヘイヤのスープなど。なんとなく
チェニジア料理やトルコ料理に似た感じがしました。

カラフルなパプリカに味をつけた炊き込んだライスを詰めたお料理は色も綺麗でしたし、ちょっとクスクスにお味が似ていました。

エジプトの位置するアフリカは、結構私たち日本人には身近な国だそうで、チョコレートのガーナは有名ですし、薔薇の花の輸入もアフリカからが一番多いのだそうです。
そんなアフリカのことがいっぱい分かるイベントが横浜で開催されます。
AFRICAN FAIR 2008  5月28日から6月1日まで 会場はパシフィコ横浜 入場無料ですフードコートではアフリカ各地のお料理が楽しめるとのコト。アフリカ理解の為に足をはこんでみませんか?
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桜と歌舞伎 [雑感]

 花冷えの言葉どおりここのところぐっと冷え込んで、そのおかげで桜の花も美しさを保っていますが、桜の美しさといえば3月の歌舞伎も桜の花にあふれ、春一色に染まる素晴しい舞台でした。

 今回は坂田藤十郎の喜寿記念の京鹿子娘道成寺。京の和事の坂田藤十郎と、江戸の荒事 市川団十郎が同じ舞台に立つなど100年にあるかないか。など騒がれておりましたのでとても楽しみにしていました。
 天井からは桜の花暖簾が舞台いっぱいに吊られ、舞台絵も勿論「さくら」、笛や太鼓・鼓の奏者の裃の柄も、また「桜」。藤十郎扮する白拍子花子の着物の柄も当然の如く、「さくら」。空間とは面白く、それだけ目に訴えられると、柔らかい春の日差しを浴びて、満開の桜の下にまるでいるような気持ちになるから不思議です。美しすぎるほどに咲き誇る桜が気を狂わすという物語は昔からいくつもありますが、そんな桜の妖気と、好きな人への嫉妬、怨念が相まって、蛇に姿を変える娘の怨霊(白拍子花子)の狂わんばかりの舞は、あでやかで、時に愛らしく、真に色っぽく、そして迫力に満ちた素晴しいものでした。

 次回は、5月の團菊祭、「白浪五人男」を観劇予定。皆様も日本文化の真髄に触れてみては如何ですか。
 

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オルセー美術館展 [雑感]

一昨日、日本経済新聞社のご招待でオルセー美術館展の特別鑑賞会に行ってきました。仕事が終わってからの時間帯で17時30分から20時までゆっくり鑑賞できました。六本木ヒルズの美術館もアフターファイブの鑑賞が可能ですが、いろいろな美術館で毎日とは言いませんので仕事を終えてからの時間、鑑賞が出来るようにしてくれるといいなー。と切に思います。

 さて、そのオルセー美術館展ですが、タイトルが「19世紀芸術家たちの楽園」。私の大好きな印象派の画家たちの活躍した時代ですが、最初の展示室での、優しい色使いのそれも家族や親しい人への愛情豊かな人間性をモチーフにした作品をみていると、私の心の中も綿飴のようにふわふわでパステルカラーに染まっていきます。モネ、シスレー、マネ、ルノワールそしてドガも皆きっと心の優しい人だったのね。なんて思いながら部屋を進むとアンリ・ファンタン=ラトゥールの大きなアトリエの絵が飾られていて、都市のアトリエやサロンで芸術家同士が活発に交流していたと説明がありましたが、ナーンダ皆お友達だったのね。と妙に納得。端っこのほうに描かれていた若き日のモネは優しい顔をしていました。

私が釘付けになったのは、仕事柄と言うこともあるかもしれませんがイスラム美術の影響を受けたという工芸品の展示です。東京ドームのテーブルウェアフェスティバルでも今年はベネチアグラスなどガラスの素晴らしい食器類が展示されてましたが、1871年に作られたという手吹ガラスのエマイユと金で装飾された大きな手水鉢はその大きさといい、模様の素晴らしさといい、色使いといい何時間見てても飽きないくらいすてきなものでした。トルコブルーの花瓶は私の「トルコブルー」の常識とはかけ離れた色でしたが、でも素敵なブルーで、対になった大きな花瓶もタイムマシンにのって飾られていた空間を見てみたいと思わせるほど印象的なものでした。

面白かったのはスフィンクスと言う作品。石膏で出来ていましたが、ムンクの「叫び」を連想させるようなちょっとしゃくれた長細い顔で何故か心に残りました。

上野の東京都美術館で4月8日までです。

 

 

 


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