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食育~大皿盛のすすめ~ [グルメ・クッキング]

 50を過ぎて大胆にも田舎暮らしをはじめた友人からー彼女は正真正銘都会育ちのお嬢様なのですー時々その田舎暮らしの報告メールが届きます。今日は村の自治会のお集まりで公民館に皆が集まった由。議題案件検討採択無事終了の後、懇親会に。テーブルには皆が持ち寄ったいろいろなご馳走・酒の肴の類が大皿に盛られ、2歳から88歳老若男女70余名の大宴会と化したそうです。村人新人デビューの彼女は、これが美味しい、あれが自慢の白菜漬け、○さんの煮付けは味がええよ。△さんの和え物は誰も真似ができん。食べてみなさい。と皆に声をかけられ、帰る頃にはすっかり打解け皆と幼馴染のようになっていたというのです。嬉しかったーという感想がメールで届きました。

 お料理は各人のお皿にその人の分をよそうか、大皿に盛り皆で分かち合うかですが、この大皿盛が私はコミュニケーション構築に非常に大きな働きをしていると思うのです。

 まず第一に、大皿にお料理を盛り付けるということは、皆で同じお料理を分かち合うということです。今、一人で食事をする孤食や同じ食卓を囲んでいても皆ばらばらな物を食べている個食が問題になっています。情緒形成上よろしくないのではないかと言われてますが孤食や個食ではコミュニケーションが成り立ちません。皆でそろって食卓を囲み、お食事が大皿に盛り付けてあれば、「さぁ召し上がれ」から始まって「美味しい」「味が濃い、薄い」「僕にとって」「とってあげるから食べてごらん」「最後の私が食べてもいい?」「これ○チャンの好物だからあげようか?」「残るのいやだから□チャン食べちゃって」などなど自然に会話が生まれます。第二に互いのコミュニケーションを通して相手と自分の距離を推し量り相手を思いやることを学びます。同じ釜の飯を食った友との友情は絆が固い。とよく言いますが、それは家族とて同じこと。日本古来からのお食事のしつらいは各個人お膳があって、一汁三菜の食べ物が各皿によそわれるもので、お行儀という意味ではお食事中話をするのはよろしくないとされていました。ですが、ビジネスの上で胸襟を開いてお付き合いをお願いしたいときは食事を共にするのが一番といわれるように、会話を楽しみながらのお食事は心を許し場の一体感を生み出します。家族揃ってのお食事に時には大皿盛も取り入れて、会話を楽しみながらの豊かな食空間を演出して頂ければと思います。


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